学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
100年福祉-121 参加者から企画者へ~基礎ゼミナール沖倉ゼミ、ネクストステージへ!~
社会福祉学科1年生は、基礎ゼミナールのクラスごとに、担当区民ひろばをフィールドとして、サービスラーニングの活動を展開中です(サービスラーニングの概要は、100年福祉6をご参照ください)。気がつけば、サービスラーニングがスタートして、5年目の夏を迎えました。
千早担当の沖倉ゼミでは、ゼミ生18名が3グループにわかれて活動の調整等を行っていますが、今年度から、4プログラムの企画に携わるリーダーを各グループから選出し、全員がそのいずれか1つにリーダーとして関わることにしました。
まず、昨年度に引き続き、昨年度ゼミ生だった現2年生4名と、今年度ゼミ生の1年生3名の計7名が、実行委員として委員会を組織し、講師役であるキャラバン・メイトやCSWのご指導を得ながら、①「認知症サポーター養成講座」の企画運営に取り組みました(講座の成り立ち等に関しては、一昨年度ブログをご参照ください)。
8月30日(木)講座当日は、これまで以上に参加型の企画になっており、受講者として参加したゼミ生と区民ひろばを利用している年長の受講者がペアやチームになって、ロールプレイを行うことを通して、楽しみながら、認知症とその支援に関する学びを深めていました。
今年度は新たに、地域住民とCSWが協力して行っている小学生対象の学習支援活動である②「あおぞら学習会」の企画運営にも参画しました。8月20日(月)、21日(火)の両日、夏休みの宿題のサポートとレクリエーションを行いました。活動終了後の報告メールから、リーダーの声を聴いてみましょう。
橋本勝宗さん
「20日の活動では、あおぞら学習会に参加しました。私の担当した子どもは、とてもやんちゃな子で、ツバを飛ばしてきたり、最初は落ち着かない子でしたが、その子の性格を見て私が対応を変える事で集中してくれたり、動いてくれたりしたので、私達の対応次第でまた動きに変化があると感じました。活動終了後の振り返りで、CSWの岡村さんからお褒めの言葉をいただき、明日のあおぞら学習会に活用できる機会となりました。
21日も、あおぞら学習会に参加しました。レクリエーションでは、企画していたとおりに進まず、陣取りゲームを30分行うというイレギュラーな状況になりましたが、これは子どもたちの反応を見て実行し、良い意味でのイレギュラーな実践だったので、新たな発見をすることができました。」
山口夏美さん
「あおぞら学習会の2日目が終わりました。今日は、昨日よりも最初から子どもたちとの距離が近く、学習時間が始まる前から楽しい雰囲気でした。勉強時間では、担当した子どもの集中力が続かなくて、どう集中させるかがわからず、上手く行かなかったので、そこは反省点だと思いました。レクリエーションの時間では、昨日もう1度話し合い、ゲームを決め直しましたが、それ通りにはいきませんでした。ですが、終わった後、子どもたちが楽しそうにしていたので、結果的に、成功したと思います。企画者側は考えることが多く大変でしたが、とてもやりがいがありました。また、機会があればやってみたいと思います。」
村田滋紀さん
「2日連続ともなると、子ども達に顔を覚えてもらえて、昨日よりコミュニケーションが取りやすくなりました。昨日の反省から勉強をみる際、その子の解き方や問題を解く速さに合った対応ができ、そのおかげで集中力を持続させることができました。また、レクリエーションでは、予定した通りにはいかなかったが、その場の子ども達のテンションと要望に合わせることで、子ども達に楽しんでもらうことができました。
2日間通して、レクリエーションの企画を担当して、誰が楽しむのか、どのような点に気をつければいいのかを皆で想像しながら議論して決めることができ、また、2日間とも子ども達に好評でCSWの方からも良かったと言われ、とてもいい経験になりました。反省する部分もありましたが、今後、自分が何かを企画するときには、この経験を生かしてより良い企画にしていきたいと思いました。」
今後、昨年度に引き続き、地域住民が中心となって立ち上げた高齢の皆さんのための居場所③「らくゆうサロン千川の杜」での出し物や、④「収穫祭」でのゲームコーナーの企画にも参画する予定で、単にプログラム参加者としての視点だけではなく、企画者として運営に携わることで得た気づきから、授業で得た知識が、実践を伴って深化しているようです。
今年度のサービスラーニングも後半戦に突入していますが、10月以降は活動の場を地域の社会資源に拡大して展開予定です。例えば、山田さんが自宅を改装して取り組んでいる「山田さん家」での、山田さんへのインタビューや、そこで行われている要町あさやけ子ども食堂にも参加します(このブログをお読みの皆さん、今年の24時間テレビで、ヒロミさんと滝沢秀明さんがリフォームをしたあの子ども食堂ですよ!)。これらのことを通して、来年1月に予定している成果発表会では、地域で暮らす人々が抱えている生活課題を解決するための、新たなプログラムの提案に取り組んでいきたいと考えています。
(文責;沖倉智美)