学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
NHKラジオに登場した卒業生高部怜子さんから応援メッセージ
先月26日、NHKラジオ第2「社会福祉セミナー」において、「社会福祉を学んで」というテーマで、社会福祉士になった経緯や体験談について語られた、本学科卒業生の高部怜子さんより、ブログ記事をお寄せいただきました。ラジオでは語りつくせなかった、本学とのご縁、社会福祉を志すなかで抱いた迷いや不安、そして決意について記されています。また、在校生、受験生への応援メッセージも込められていますので、ぜひご覧ください!
【高部さん(1999年度卒業生)からお寄せただいた記事】
〈 社会福祉を志すきっかけ・大正大学との出会い 〉
社会福祉を志したきっかけは、母が看護師の資格を持っていて、親戚や知人が病気になると母に相談している姿を間近で見ていたからです。自分も病気の人に寄り添い、心の支えになれないだろうか、と考えるようになりました。
高校3年次に進路で悩んでいた時、真言宗豊山派の檀家である親戚から、お寺の雑誌に紹介されていた大正大学の記事を見せてもらい、初めて大学のことを知りました。そこに掲載されていた「社会福祉」という学問に関心を抱き、推薦入試を受けて合格しました。
その際の面接官が、後に恩師となる石川到覚先生(現在、名誉教授)でした。
〈 在学中の迷い、不安 〉
入学したものの、周囲はボランティアサークルに入り、福祉に対して熱意を持って語り、勉強する姿を見て、自信を失くしました。自分は道を間違えたのではないかと悩み、進むべき方向がわからなくなりましたが、視野を広げるために、福祉から少し離れて教職課程を履修することを決め、学部の勉強と並行して学び始めました。その結果、思いつめていた気持ちが軽くなり、学ぶ楽しさを見出しました。
人前に出て話すこと、子どもと関わることには苦手意識があったのですが、教育実習に行き、子どもと関わることが面白くなり、道が開けたように感じました。子どもの発達を学ぶために、さらに保育士資格取得という目標を定め、卒業後は、子ども家庭福祉の分野で実践を積むことを決意しました。
〈 在学中のエピソード 〉
3~4年次には石川先生のゼミに入りました。ゼミ合宿で横浜や渋谷に宿泊し、皆で語り合ったことが思い出されます。横浜の合宿では、石川ゼミの先輩で、当時大学院に通われていた鈴木孝典先生が指導に来られたことも懐かしいです。後輩の学びの場に参加してくださり、心強く感じました。
〈 大学とのご縁 〉
卒業してからも、年1回開催される大正大学社会福祉学会にはなるべく参加し、大学とのつながりや学びの場を持つことが自分の支えになっていました。また、節目にはゼミの恩師である石川先生にご連絡していました。日々忙しく活動されている先生ですが、メールには必ず返信して下さいました。
とくに、大病を患った後は、どうしていいのかわからず、直接大学に赴き先生に話を聞いてもらいました。その際、石川先生がスーパーバイザーを努める浅草寺の福祉会館で育休代替の仕事を紹介して頂きました。大正大学・大学院出身の相談員の皆さんの温かさ、丁寧な実践に魅了され、今度こそ自分も社会福祉士を取得したい、と思うようになりました。
〈 進路に迷う在校生や受験生への応援メッセージ 〉
自分は何が好きなのか、今の自分に何ができるのか、と常に考え、アンテナを張って欲しいなと思います。また迷ったり、悩んだりして答えが出ないときには、人に会って話したり、本を読んだりして、何か行動してみると答えが見つかるかもしれません。行動し、感じ、考えたことが次につながっていくと思います。
【教員からひと言】
以上が、高部さんの記された文章です。また、高部さんより、在学生に向けて、「迷いや不安のある学生さんがいたら、大学の閲覧室に顔を出したり、先生方に会いに行ったりしてほしい」、「卒業して20年以上経ちますが、入って良かったと思える大学です」という、2つのメッセージを追加いただきました。
高部さんの文章に触れ、社会福祉を志す者としての歩みを展望するうえで、たくさんのヒントが得られたのではないでしょうか?また、学科教員、先輩、後輩との「縁」の大切さを感じることができたのではないでしょうか?
ご多用のなか、ブログ記事をお寄せいただいた高部怜子さんに教員一同、心より感謝いたします!