学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
日本高齢者大会で「学生出前定期便」の実践を報告
11月12日(日)大正大学のキャンパスにおいて、「第36回日本高齢者大会in東京」が開催され、1,300人余の参加者がありました。
この大会の第7分科会「多世代でつながり豊かな地域づくり」(助言者:東京都立大学准教授 室田信一先生)において、事例報告として宮崎ゼミ4年生(梅宮遥稀さん、種橋颯大さん、広井大登さん)が、「学生出前定期便」の実践を報告しました。
【分科会における学生の事例報告】
学生たちは、「学生出前定期便」の活動の様子について写真を交えて報告するとともに、今後は「学生出前定期便」を取り組む大学が、豊島区内、東京都23区、全国へと広がるよう検討していきたいと抱負を語りました。
助言者室田先生からは、他の大学が「学生出前定期便」のような取り組みを実現するためには、どんなことが必要であるかという問いかけがありました。
その問いかけに学生たちは、学生たちの空き時間で実施すること、学生に費用負担が起こらないようにすること、学生が高齢者と交流することを楽しいと思えること、をあげました。
【助言者と事例報告者の質疑応答】
指導教員としては、重要なことをもう一つ付け加えて欲しいと思っていたところ、豊島区民社会福祉協議会職員から、拠点とコミュニティソーシャルワーカーが関わっていることの発言があり、専門職との連携体制の必要性を参加者に伝えることができて、何よりでした。日ごろから、「学生出前定期便」の活動で豊島区民社会福祉協議会のコミュニティソーシャルワーカーと連携を図っているからこそのナイスアシストでした。
学生たちは、無事に分科会での事例報告を終えることができました。
この経験を踏まえて、11月17日の卒業研究審査会における「学生出前定期便」プロジェクトの発表に臨んだのでした。
翌13日(月)には全体会を文京シビックセンターの大ホールにて開催しました。全体会では、学生の種橋颯大さんが、1千人を超える聴衆の前で、「青年メッセージ」を届けました。実は、日本高齢者大会実行委員会から、「青年メッセージ」は前日の分科会での報告を踏まえて、青年から高齢者が元気になるようなメッセージを発信して欲しいという依頼に応えるかたちで、種橋颯大さんが引き受けてくれたのでした。
そのメッセージの一部を紹介します。
「前日の分科会では、多くの地域で住民同士の関わりが少なくなっていることを知りました。その原因も各地で行っている対策も学びました。その状況を踏まえて、やはり解決には若者の力が必要だと感じました。決して皆様のような大人の方々の力が必要ではないとは言いません。」(会場から、笑いが起こりました。)
「むしろ大人の方々の支援と連携が不可欠であり、その両方があって初めて、地域住民同士の関わりは改善できると考えます。若い世代は活力と行動力を、大人には経験と知識とリーダーシップを発揮できる機会として、共に協力し合うことで、地域全体が活気づく、未来が描けると信じています。若者が地域で主体的に関わることで、地域全体の活性化につながると信じております。」
後日、種橋さんからは、「大ホールの壇上にたった時には、足が震えてしまったけれども良い経験になりました」というコメントがありました。
(文責:宮崎牧子)