学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
沖縄県浦添市ゼミ合宿
浦添市社会福祉協議会の協力をいただき、2月下旬に2泊3日で、地域福祉のフィールド学修に行ってきました。浦添市は、地域福祉計画に基づき2004年からコミュニティソーシャルワーカー(以下CSW)を配置した地域福祉の先進地域です。人口11万5千人の浦添市は、5つの中学校区ごとに、計10名のCSWが配置され、行政区ごとの住民活動がとても活発に行われています。
浦添市社協が学生の希望をふまえ、特別プログラムを調整してくだいました。まず、農福連携の野菜作り「福ふくファーム」「森もりファーム」や、養蜂で蜂蜜を採る「Bee Free」の活動の見学をしました。
(ジャガイモ成長中の「もりもりファーム」を案内してくださる地域の方とCSW)
次に、地域の住民有志が公民館で開催するコミュニティカフェで懇談し、そして主任児童委員の方々が自治会館で13年間継続している「こどもの居場所」で、子どもたちとも交流しながら話を聴きました。最後に、20年前から中学校区ごとに開催する「コミュニティ推進委員会」に参加させていただき、白熱する議論を聴き、記録をとったり、発表をしたり、と多様な住民活動に参加させていただくことができました。
(コミュニティカフェ運営の住民有志の方々とCSWと共に)
(放課後、小学生の居場所での交流)
フィールド学修を通して伝わってきたのは、住民の方々の豊かな郷土愛と、沖縄の「ゆいまーる」精神(地域のかかわりを大切にして助け合う心)でした。
沖縄の地域性を生かした住民活動は、今後の卒業研究にも役立つ貴重な機会でした。
(神山裕美)
以下は、学生の感想です。
澤田 樹(3年)
沖縄ならではの景色や食べ物などを堪能したことはもちろん、地域福祉の学びも深まり、充実した合宿になりました。今回は浦添市社会福祉協議会の皆様の協力もあり、地域福祉事業の見学やコミュニティづくり推進委員会に参加させていただき、卒業研究に生かせる貴重な経験ができました。機会があればまたぜひ行きたいです。
吉原里珠(3年)
沖縄での合宿は、職員や住民からお話を聞いたことで、資料だけでは理解しきれないことを体感し、学ぶことが出来ました。また、浦添地区の大きさや年齢層も関係しているのかもしれないが、地域の住民同士の結びつきが強く、住民が活動しやすい環境づくりがされていました。プログラム作成過程や支援に必要な視点などの学びを今後に活かして行きたいです。
熊手彩夏(3年)
今回のゼミ合宿は、以前浦添社協の方が大学でお話して下さった活動場所や、それに参加している住民の方のお話を直接聞くことができる貴重な経験でした。
農業初心者の住民の方が自分達で意見を出し合いながら作物を育てていく「福ふくファーム」や「森もりファーム」では、子供から大人までの多世代が活動を行っており、住民同士が関わる重要な場所になっていることを学びました。
地域社会から孤立してしまうのは高齢者だけではないため様々な世代が参加できる場を作ることで住民繋がりを強化し、地域で孤立する人を防ぐ事にも繋がると感じました。人と関わることが好きな人、そうでない人も無理のない範囲で外に出て人に関わる事ができるように必要な支援に繋げていくこともCSWの重要な役割であると改めて感じました。今回の学びを卒論にも活かして行きたいです。