学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
学生有志が豊島区保健福祉審議会を傍聴
地域福祉論Ⅱの授業の一環で、2年生有志が、「豊島区保健福祉審議会」を傍聴しました。昨年はオンライン参加でしたが、ようやく対面で参加できました。豊島区保健福祉審議会は、平成21年に豊島区が条例で制定した「保健福祉に係る計画の改定その他の重要事項」を審議する会議です。
地域福祉論Ⅱでは、「地域基盤ソーシャルワーク」や「災害時の支援」の他、「福祉計画」や「福祉行財政システム」等を学ぶので、豊島区地域保健福祉計画や福祉行財政を例に学修してきました。その具体的な場面のひとつとして、学生が保健福祉審議会を傍聴させていただく機会をいただきました。
福祉計画や福祉行財政は、相談援助に比べて現実の場面が見えにくいのですが、行政の方々をはじめ、関係者の方々の真摯な議論から、豊島区地域保健福祉計画の福祉ガバナンス視点(行政・区民・関係者の参加により連携・協働して地域保健福祉計画を評価すること)の一端に触れることができました。
2年生は専門課程の学修はこれからですが、授業で学んだ専門用語や概念が飛び交う会議は、大学での授業とのつながりも見えて、今後の励みになったようです。
以下は、学生の感想です。
豊島区保健福祉審議会で使われた言葉は、授業で学んだ専門用語があった。例えば、「避難行動要支援者」で、その方達に対して、避難遅れがないように個別避難計画を作成する予定があることを知った。さらに、審議会で興味をもったことが2点ある。
1点目は、委員の方が質問した「豊島区子どもの権利条例があまり普及していない」ということだ。私はその方と行政の方とのやり取りを聞き、授業で「子どもの権利条約」を学んだが、それを普及する方法は不十分かもしれない。そのためSW演習Ⅲでも取り組んだオレンジリボン運動のように、子どもの権利保障も発信して広める方法を考えることが大切だと考えた。
2点目は、やはり委員の方が質問したワンストップ窓口についてである。質問者が話した現状として相談会や常設窓口だけでは周知が不十分であることや、電話相談について電話番号を伝えればよい、というだけの問題でないことだ。そして、私が社会福祉士実習で経験したように、高齢者は「自分の困りごとを話すことが大変」という発言にも共感した。またスマートウォッチを活用した見守りのデジタル化も、孤独死を減らす新しい方法の一つの提案だと興味をもった。 (2年 石原怜)