学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

哲学・宗教文化コース

8月のオープンキャンパスのお知らせ

8月のオープンキャンパスは21日(土)と22日(日)の2日間にわたって開催します。
本コースの模擬授業について、哲学の回の担当、司馬先生から内容をお知らせします。
 

司馬先生:
2日連続なので、両日参加も歓迎する意味で2種類の授業を用意します。
21日(土の1stヴァージョンは、クラプトンの“Tears in Heaven”の弾き語り付きで、「本当の『私』とは何か―キルケゴールの「実存」を通して―」というテーマです。
心理学と哲学の違いも説明します。
22日(日  は、「現代のこころ」に焦点を絞った2ndヴァージョンで授業をします。
どちらも楽しくて、ためになる授業にしたいと思います。
どなたでも大歓迎です。
 
  
「こころの哲学」2ndヴァージョン:「現代の『こころの叫び』と哲学」(8月22日)

 まず、1960年代と1990年代では「こころの叫び」がどう違っているのかを、音楽とアニメで探ってみましょう。
音楽では、ビートルズの“Help!”とオアシスの“Live forever”を「弾き語り」で比較します。
ビートルズが思いを直接相手に訴えたのに対して、
オアシスでは少し違って、「こころ」を蜘蛛の巣のように閉じ込めてしまう世間から「逃げ出したい!」という叫びが出てきます。
アニメでは、鉄腕アトムと攻殻機動隊を対比してみましょう。
どちらも主人公はアンドロイドですが、
アトムが科学の進歩を「夢」として語ることができたのに対して、
攻殻の方では「電脳」で操作される「私」は本当の「私」なのだろうか、という重いテーマが流れています。
このように、90年代になると、「こころ」が自分以外の何かによって操作されているのではないかという、やり場のない気持ちが歌やアニメのテーマになってきたようです。

では、哲学はこうした「こころの叫び」の変化に、どう対応しているでしょうか。
授業では、サルトルとミシェル・フーコーを対比させながら、窒息しそうな「こころ」の自由を回復するために、現代の哲学がどのような問題に取り組んでいるのかを分かりやすく解説します。
哲学は時代とともに生きています。現在の「こころ」の在り処を知るために、ぜひ、哲学の世界に触れてみて下さい。
 

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オアシス 2009年台北でのLive Foreverコンサート
Courtesy of 黄zero 

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