学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

哲学・宗教文化コース

新入生の皆さんへ

 

初めまして!哲学・宗教文化コースの奥田麻里菜です。

今回は、4月から2年生になる代表者5名が、このコースではどのようなことを学ぶのかを皆さんにご案内します♪少しでも参考になれば幸いです。

 

私たちのコースは、西洋哲学(司馬春英教授)・東洋哲学(春本秀雄教授)・宗教(寺田喜朗准教授、4月からは村上興匡教授も加わります)という3つの柱があります。ご紹介するのは、まず1年生で必ず取らなければならない基礎ゼミナール(西洋哲学・宗教)と、それぞれの主要な講義です。それでは、1つずつ見ていきましょう!

 

 

<西洋哲学>

こんにちは! 斉藤あさなと申します。では、私から大学の授業でよく耳にする「ゼミ」の中で基礎に位置づけられている春学期(4月~7月)に開講された【基礎ゼミナールⅠ】について紹介します!

基礎ゼミⅠは「哲学」のイメージやテーマ、方法とは何かを私たち学生がグループに分かれて初めに話し合うところから始まりました。学生各々が、“思考停止になることを放棄する学問”、“ロック・浮世離れ”と「哲学」をイメージし、“真理の探究”、“私”、“人間が人間を考える”、“愛智”が「哲学」のテーマと捉え、文献を読むこと・考えること・思想を共有(議論)することが「哲学」の方法であると考えました。こういった話し合い、まさに“思想を共有すること”から「哲学は自由な学問」であることを感じられたと思います。

授業の前半は、西洋哲学を専門にしていらっしゃる司馬教授による講義。「哲学とは何であるか、何でないか」といったテーマで科学(心理学)や宗教との違い、宗教についてはフランスで起こっているスカーフ問題が取り上げられました。

授業の後半は、現代の社会問題で関心のあるテーマでグループに分かれての研究発表。生命倫理、地域紛争、少年犯罪やいじめ、原発問題、死刑問題、鯨の捕食問題、外国人との宗教観・価値観の違いといったテーマでの発表でした。社会問題について調べて発表するといった単なる調査発表ではなく、自分の考えやその根拠も示しての発表でした。自分一人で社会問題について調べるのも大変ですし、なかなか自分の考えをこのような形で発表する機会はないので、良い経験・学びができたように感じます。

この基礎ゼミⅠは、双方向型授業で学生の疑問を教員に質問したり、学生の研究発表でも質疑応答があったりと、“ただ出席するだけの授業”ではなく“自分が参加することで始まる授業”であったと思います。学生数が少ないので自分の意見が埋没することもなく、これから学びを深めていくにあたって、本当に良いきっかけというかモチベーションを与えてくれた授業でした。

授業風景02

改めまして奥田です。私からは春学期に開講された【哲学の歴史Ⅰ】を紹介しましょう。

この講義は西洋哲学の「流れ」を勉強します。そもそも「哲学」とは、歴史的に見ていつから、何が発端で考えられるようになったのでしょう。そのことを文献や古代の美術から読み取り、解決していきます。哲学の始まりを学んだ後、ソクラテスの「自然学」からプラトンの「形而上学」への移り変わり、それを批判するアリストテレスという流れを学びます。この流れは次に進むステップとして、とても大事です。むつかしい? わかりにくい? と心配になる人もいるかもしれませんが、安心してください。じっくりと司馬教授が、絵画や図と対比をしながら、また、時には関連する歌(例えばビートルズ)を歌いながら教えてくださるので、とてもわかりやすいです。

そして、中世の普遍戦争、近代の宗教と科学の世界観の違いから生まれる哲学的思考、「近代とは何か」を考えます。この流れを踏まえた上で、カントやニーチェといった哲学者に辿り着き、彼らの思想について学びます。哲学の歴史を知ってから、私たちが聞いたことのある哲学者の思想を学ぶと、一段と理解も深まっておもしろいです。

このように哲学の流れを学びつつ、同時に自然と人間、概念といった私たちが現代において考えなければならない問題も勉強します。例えば、科学やID問題といったようなものを、講義で学んだ思想や哲学と対照しながら考えていきます。

私は、哲学の歴史、哲学者やその思想をあまり知りませんでした。高校時代に独学で勉強しただけだったので、正直、ついていけるかとても不安でした。しかし、司馬教授は基礎的なことから、しっかり固めて下さいます。ですから私も安心して講義を受けることができました。基礎的なことはもう知ってるよ! という人もその知識に+αをのせて下さいます。ですから、血となり肉となるとても充実した時間を過ごすことができます。

 

 

<東洋哲学>

三瓶安耶です。春学期に開講された春本秀雄先生の【中国の哲学】の授業についてご紹介したいと思います。

この授業では、孔子の思想・哲学を学ぶことができます。教科書は、岩波文庫から出ている『論語』で、他には何も必要がありません。「中国の哲学を勉強してみたいけど、何も分からなくて不安」と思う人もいるかもしれませんが、春本先生が優しく指導して下さるので安心です。教科書を読み、春本先生が解説するという形で授業が進んでいきます。

授業の内容は、「孔子はどんな人物だったのか」「孔子の教えにはどんなものがあるか」「孔子の教えと他の中国哲学はどんな違いがあるか」などで、中国哲学の基礎である論語を分かりやすく学ぶことができます。難しいところは、春本先生が分かりやすく解説をしてくれるので、論語について詳しく知らなかった私でも楽しく授業を受けることができました。

論語の魅力は、日常生活に生かすことができる孔子の教えを学べることだと思います。「中国の哲学を学んでみたい」「論語に興味がある」という方にはもちろん、「日々の生活に役に立つ思想を勉強してみたい」と思う方にはおすすめです。さらに今後、論語だけではなく、東洋哲学を学びたいと思っている方は、この授業をとると、それ以降の東洋哲学の授業が分かりやすくなると思います。

 

授業風景03

<宗教>

こんにちは! 佐藤里香と申します。

私からは、秋学期(9月~1月)に開講された寺田先生の【基礎ゼミナールⅡ】について説明させていただきます。

基礎ゼミは、自分が関心を持っているテーマについて調べ、発表する授業です。寺田先生は宗教担当の先生なので、宗教に関係があるものを調べて発表します。発表が終わった後、聞いてくれた方の中で疑問などを持った方から質問を受けるコーナーがあります。そのあとは、寺田先生から、宗教の先生としてのコメントがいただけます。以上が大体の流れになります。

ちなみに、みんなの発表のタイトルを紹介すると、「ジャイナ教」「北欧神話」「サブサハラ・アフリカの宗教」「成田山新勝寺と不動明王信仰」「古代アンデス文明とミイラ文化」「陰陽師と晴明神社」「フィンランドの宗教」「沖縄のシヌグ祭」「アボリジニの天地創造神話」「アイヌの宗教文化」「ヒンドゥー教と菜食主義」「北インドのイスラーム」「天理教」「マレーシアの宗教」「韓国の祭」「弘前のネプタと青森のネブタ」等々…書き切れませんが、とにかくユニークな発表がとても多かったです! (私は、「中国の儒教文化」と「横浜の外国人墓地」について調べて発表しました。)

皆の質問や先生からのコメントで、発表する自分の視点では気付かなかったこと、調べが足りなかったことなど、今後の発表に役立つご意見をもらうことができます。

私は発表するのが苦手ですが、改善点を見つけられたり、発表を褒めてもらったり、皆の面白い発表を聞ける貴重な授業なので、基礎ゼミの時間は毎週楽しみでした。

つたない文章で申し訳ありませんでした。私からは以上です。ありがとうございました。

新原麗奈です。私は、春学期に開講された寺田喜朗先生の【宗教文化論】についてお話したいと思います。この授業では、私達の生活の身近な行事や物事から、分かりやすく楽しく宗教について勉強します。この授業は、「神話」や「クリスマス」、「お正月」といった毎回異なったテーマがあり、そこから日本や世界の宗教について学びます。宗教やその文化について、中学や高校で詳しく勉強する機会はあまり無いので、どんなものか想像がつかない、あるいは難しいと思われるかもしれません。でもそんな難しいことはなく、宗教に対する知識が無くても問題ないですし、逆に無いからこそ新しい発見や勉強する楽しさがあると思います。私ももちろん、宗教に詳しかったわけではありませんが、毎回の授業で新しい発見や知識を深めることが出来ました。テーマが面白いだけでなく、寺田先生の授業は丁寧で分かりやすく、ときおり冗談を交えながら教えてくださるので、いつも授業が楽しみでした。また、特定の宗教や宗派を礼賛したり批判したりしませんので、どんな方でも安心して受けられると思います。

懇親会風景

どうでしたか?この他にも哲学や宗教を学ぶ講義は沢山あります。ぜひ取ってみてくださいね。(時には、こんなこともやっています。)

私たちは講義で発表する時にはもちろん、それ以外でも講義の内容や自分の考えを話し合う機会があります。友人と話すとまた違った考えも知ることができて面白いですよ!

 

以上で紹介を終わります。春からこのコースで学ぶ皆さん、ぜひ仲良くしましょう! わからないことなどあったら気軽に聞いてくださいね。

高校生の皆さん、一度、大正大学で講義を受けてみませんか? オープンキャンパスで模擬講義を実施しているので、ぜひ足を運んでみてください。

授業風景04

最後まで読んで下さってありがとうございました!

 

 

奥田麻里菜

斉藤あさな

三瓶安耶

佐藤里香

新原麗奈

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