学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

哲学・宗教文化コース

宗教文化研究B 台湾調査旅行二日目、三日目(A)

11月2()朝、私たちは、台湾総統府(旧総督府)や中正記念堂を見た後、二二八記念館を訪れました。二二八記念館は、平日であったため人影は疎らで、館内をじっくりと見て回ることができました。

台湾二日目1

 台湾でもっとも悲惨な歴史であったとされる二二八事件。本省人(台湾人)と外省人(戦後、台湾に移住した中国人)の対立と、外省人による虐殺の凄惨さを、映像や残された遺品・衣装からひしひしと感じとることができます。犠牲者の数は、主に容疑をかけられた本省人のほか、憲兵隊によって無差別に連行・粛正された人々、軍に虐殺された民間人を合わせ、およそ28,000人以上にも上るとされています。

また、展示されている日本国旗には日本語が書かれており、当時の本省人が日本統治時代を名残惜しく感じていたように思われました。


台湾二日目2

台湾二日目3

 次にMRT(地下鉄)で士林へ向かい、創価学会の至善文化会館へ。

上層部の方がちょうど来日されているということでしたが、呉学譲水墨画展が開催されており、解説して頂きながら館内を案内していただきました。

「美術館に来たのかな?」と、ほとんどの学生が思ったでしょう。話によると、台湾の創価学会は、国民党政府から弾圧された過去があり、苦肉の策として文化活動を主体とした運動を推進したそうです。

創価学会を後にし、車道の反対側にある故宮博物院へ。


台湾二日目4

 台湾観光には欠かせない名所です。こちらは団体の外国人観光客の姿がたくさん見受けられました。故宮博物院の名品といえば翠玉白菜ですが、混雑していたため見ることができなかったメンバーもいたようです。

 


3日目

 私たちは、台湾の外来宗教を調べるグループだったので、城中教会と清真寺の見学に行きました。

午前中は台湾のキリスト教文化の調査のため、城中教会を訪問しました。台湾のキリスト教は、日本よりも人口比における信者数が多く、また、教派やエスニックグループ毎に様々なバリエーションがあるそうです。

 今回、私たちが訪問した城中教会は、日本統治が終了した後も日本語を母語と考える台湾人たちによって1973年に創立された教会です(国際日語教会の教会堂の一つ)。木曜日は、ここで「聖書を学ぶ集い」が催され、そこに参加させて頂きました。さらにこの日は創立者の一人である郭維租長老がアメリカから帰ってこられており、貴重なお話を伺うことができました。


台湾二日目5

台湾二日目6


 午後は台湾のイスラームの調査を行う目的で、台北で最も大きいモスクである清真寺を訪問しました。礼拝堂の内部はムスリム以外の立ち入りが禁止されていて、見学できませんでしたが、事務員の女性から英語のコーランやモスクで使われている教材をいただくことができました。



台湾二日目7


 とても充実した4日間でした。調査に御協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。

 

哲学宗教文化コース2年 内村みちか

GO TOP