学部・大学院FACULTY TAISHO
哲学・宗教文化コース
宗教文化研究B 台湾調査⑨
前回に引き続き、宗教文化研究Bの受講生が行った台湾調査の一部を紹介していきます。
台北巡り(前回ブログ参照)を終えて、続いて龍山寺駅から淡水駅へと向かいました。淡水駅に着くと日が沈み始めていて、多くの人がそれを眺めに淡水河の岸に集まっていました。
その景色はとてもきれいで、足の疲れも一気に吹っ飛んでしまいました。
すぐ横にある淡水老街という食べ物などの屋台が並ぶ通りで買ったイカ焼きを食べながら、私たちは次の目的地である小白宮と紅毛城へと向かいました。
淡水老街
小白宮に着いてまず驚いたのは白い外観の美しさです。清代に関税務司の官邸として建てられたイギリスコロニアル様式の建築で、日本統治時代には首相の伊藤博文が宿泊し、現在は展示場や結婚写真の撮影場所などに利用されています。私たちが訪れた時は小白宮の歴史と淡水を描いたと思われる絵画が飾ってありました。
小白宮
駅に比べて高い場所に位置しているということもあり、ここから眺める夕日もまたとてもきれいで、記念の写真をたくさん撮りました。
小白宮から望む夕日
続いて小白宮に近い位置にある紅毛城に行きました。ここも赤れんが造りの城で、1629年にスペイン人によって建設されました。
台湾に現存する建築物の中で最も古い建物の1つで、国の第1級重要古墳に認定されています。隣に並んで建つ洋風の領事館官邸も、ともにとてもきれいな建物で庭も手入れが行き届いていて、日の沈みゆく中でも多くの人が写真を撮りに来ていました。
紅毛城
領事館官邸
どちらの建物も中は当時の様子を残した展示がされていて、紅毛城の歴史や領事館官邸での生活の様子などをよく知ることができました。
最後にゴシック風建築の教会である淡水礼拝堂を見学し、淡水駅で他班と合流。
古跡を利用した紅樓(ホンロー)というレストランで夕食を食べました。そこから見える夜景もとてもきれいで、素敵な時間を過ごすことができました。
淡水礼拝堂
台湾での3泊4日の生活は、初めはその文化の違いや言語の違いに戸惑うこともありましたが、日本に似た雰囲気を持つ場所もあり、行く先々で日本と台湾を感じることができてとても面白かったです。また、料理も普段食べない味付けや素材を使っていることもありましたが、おいしいものばかりで常に食事が楽しかったです。
さらに、淡水に向かう途中で電車を乗り換えなければいけなくなってしまった時に、横にいた人が優しく焦る私たちに日本語で「途中まで道が一緒だからついてきて」と一緒に行動してお話をして下さるなど、台湾では親切な方に多く出会いました。とても心が温かくなりましたし、私も人に親切な人になりたいと改めて感じました。
今回、私たち歴史班は、事前に計画していた訪問予定地にほとんど足を運ぶことができ、また、それぞれの場所で台湾の歴史について実に多くのことを学ぶことができました。しかし、まだ知識が足りない部分もあるので、今後資料をもとに詳しく調べていきたいと思います。いつかまた台湾に行って、今回行けなかった場所や食べられなかった料理を堪能したいと思います。
<文責:幡 咲紀>