学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学専攻
2013年度スーパービジョン演習がスタートしました
既報の通り、9月25日(水)の研究成果中間発表会を皮切りに、今年度もスーパービジョン演習が始まりました。この授業は、本学大学院の特徴である全教員による共同指導体制の一環として、修士1年の院生を対象に、各々の研究テーマに関して「事前学習」・「招聘講師によるレクチャー」・「事後学習」の3回1セットで、考察を深めていくものです。
今年度はさらに、豊島区民社会福祉協議会のコミュニティソーシャルワーカー2名を科目等履修生として迎え、より実践的な議論の展開が期待されています。
10月23日(水)、修士1年の糸井詩織さんの研究テーマである「相談支援事業と地域自立支援協議会」に造詣が深い田中英樹先生(早稲田大学人間科学学術院教授・豊島区障害者地域支援協議会会長)をお招きし、先生のこれまでのご研究や実践を伺いました。前の週の授業が台風の影響で急遽中止になるアクシデントがありましたが、糸井さんが作成した相談支援事業と地域自立支援協議会に関する先行研究を整理したレジュメに、田中先生からコメントをいただくスタイルで授業が進行しました。
それでは糸井さんに授業の感想や学んだことを聞いてみましょう。
「先生ご自身の地域生活支援のご経験を踏まえたお話からは、当事者と関わる上で、困難に目を向けるのではなく、特性を活かすストレングス視点を持ちつつ個別のニーズを吸い上げていくこと、そうして得られたニーズを地域における共通課題として捉えていくことの重要性を学びました。
さらに、先生が取り組まれている豊島区障害者地域支援協議会に関するお話しからは、当事者を中心として関係者がつながり、新たなサービスを開発する場として協議会が機能していくことが重要であることをお教えいただき、私自身が関わっている調布市での実践への示唆を得ることができました。
事前学習の資料を作成するにあたり、どのように先行研究を整理するかに頭を悩ませていましたが、現在の研究で到達されてない事柄や、自分の考えを後押しする根拠を集めることを意識してまとめるようにとご指導いただき、先行研究を再整理するヒントをいただきました。」
翌週は田中先生のお話をもとに、糸井さんの研究フィールドである調布市とコミュニティソーシャルワーカーの所属する豊島区の地域自立支援協議会の比較検討を行い、まとめとしました。次回からは、コミュニティソーシャルワークのスーパービジョンをテーマにした授業が始まります。
(文責;沖倉智美)