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「学び」と「実践」を通じた人材育成

社会福祉学専攻

社会福祉学専攻 精神医療国家賠償請求訴訟を通して考える精神障害者の人権の課題

古屋龍太日本社会事業大学名誉教授
( 精神保健福祉士、精神医療国家賠償請求訴訟研究会代表)

 

 日本社会事業大学名誉教授の古屋龍太先生に、精神医療国家賠償請求訴訟の活動を踏まえて精神障害者の人権の課題について講義していただきました。
日本の精神医療の歴史的背景や統計から見える現在の精神医療の分析、長期社会的入院の実態を踏まえて、精神国賠訴訟における原告の訴えとは何か、そして、医療保護入院が増加する日本の精神医療における課題と強制入院の課題を整理して言及していただきました。そこには、精神保健福祉士は真に精神障害者の人権を護ることができているのかについて、常に人権に立ちかえり、実践と研究において、リフレクションとアクションしていく必要があることが提示されました。

 当日は、院生のみならず、ハイブリッドで大学院修了生らも参加し、院生たちからは、多くの質問が出され、議論が深まり、実践と理論を循環させながらも人権の問題を常に意識化することが深まる機会となりました。        

 

院生のコメントについて

韓 宇禎さん(M2)

 今度の講義では、古屋先生が、精神保健福祉の歴史と伊藤時男さんの精神医療国家賠償請求訴訟の裁判経過およびその争点について紹介していただきました。精神障害者の権利擁護と国家責任の課題を明らかにすることで、新たな視点を学びました。また、そこから、伊藤さんたちとの経験と闘いが、精神医療と精神保健福祉の未来を切り開く重要な一歩であると感じました。心よりその勇気と献身に深い敬意を表します。

小林 伸匡さん(M2)

 古屋先生の講義では、精神障害者の人権の課題について、お話を伺いました。私自身も精神保健福祉士を名乗って仕事をしています。改めて人権を守ることが精神保健福祉士の役割であることを再認識することができました。「人権」について職場でもっと語っていきたいと思います。


                              (文責 坂本智代枝)

 

 

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