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大塚伸夫学長の就任について
大正大学では、11月1日付で仏教学科教授の大塚伸夫が学長に就任いたしました。任期は平成31年10月31日までの4年間です。
氏 名:大塚伸夫
カ ナ:オオツカノブオ
役 職:大正大学学長
生年月日:昭和32年11月13日
任 期:平成27年11月1日~平成31年10月31日
≪プロフィール≫
昭和32年11月13日生まれ。博士(仏教学)。専門はインド初期密教と真言密教。昭和62年3月大正大学大学院文学研究科博士後期課程仏教学専攻単位取得満期退学。非常勤教員を経て平成21年4月大正大学人間学部仏教学科特任准教授、平成26年4月より大正大学仏教学部仏教学科教授。綜合仏教研究所所長、学長補佐等を歴任し、平成27年11月に学長。学外においては、日本密教学会監事、仏教思想学会理事のほか、真言宗豊山派大日寺の住職を務める。著書に『インド初期密教成立過程の研究』等。
就任のご挨拶
本学は、天台宗・真言宗豊山派・真言宗智山派・浄土宗の四宗派が共同して運営する大学です。このことは本学にとってきわめて重要なことなのです。それは、本学が他の仏教系やキリスト教系といった宗教を基盤とする私立大学とは大きく異なる特徴があるからです。たとえば、自らの宗教や仏教宗派が優れているなどといって自らの優越性を誇ることなく、四宗派が協調して教育研究に当たっている類例のない大学だからです。そうした協調の精神を支えているのが四宗派に通徹する「智慧と慈悲の実践」という建学の理念なのです。この建学の理念をかかげて本学は大正15年に設立され、平成28年には創立90周年を迎えます。現在、本学は文学部・表現学部・人間学部・仏教学部の4学部10学科21コースで組織されていますが、来年度には新学部である地域創生学部の開設が決定しているほか、6つ目の学部として心理社会学部(予定)の開設を構想中です。学生が約5000人を数える大学でありますが、中規模ながらこその特性がいかされた教職員と学生との距離が近い大学でもあります。
このたび、私は11月1日に学長に就任いたしました。この就任に際して、私には理想とする本学のめざすべき大学像というものがあります。その実現のために、建学の理念を基盤として、以下にかかげる5つの項目を特に強化することで社会に対する責任を果たしてまいります。
教育活動の充実(志願者募集体制・教育体制)
- 研究活動の充実
- 学生支援の充実(学生生活支援・就職支援)
- 社会に開かれた大学の推進(地域連携・社会貢献・国際化)
- 大学機能分化と学風の醸成
現在、長い伝統を継承しながらも混沌とする現代社会に即応できる大学となるために、学内改革に着手したところです。あなたはきっと教職一体となって目標に取り組む活気に満ちた本学の姿を見ることができるはずです。
また本学は、〈慈悲・自灯明・中道・共生〉という仏教精神に根ざした「4つの人となる」を教育ビジョンにかかげて教育研究活動を実践しています。要略しますと、第一に「慈悲」の精神をもって、生きとし生けるものに親愛のこころを持てる人となることを実践しています。第二に「自灯明」の教えにしたがって、真実を探究し、自らを頼りとして生きられる人となることを実践しています。第三に「中道」の教えを尊び、とらわれない心を育て、正しい生き方ができる人となるよう努めています。第四の「共生」の精神によっては、自分をとりまく皆が共に生き、ともに目標達成の努力ができる人となることを実践しています。4年の修学期間をへて卒業していくまでの過程で、いかに学生を育成するかという教育ビジョンは、各大学で分かれるところですが、上に掲げた仏教精神に根ざした教育ビジョンのもとに学生教育を展開するのが仏教系大学としての本学の使命であると信じます。それは、人を導く正しい方向性をもった仏教と教育は、そのめざすところが本質的に同一であると考えるからです。こうした本学の教育ビジョンは、日本文化史に多大な功績を残された最澄・空海・法然といった本学設立宗派の各祖師方の願いにも通徹しているのです。ぜひとも、各祖師の教えを体現する長い伝統を有した大正大学の未来を期待していただくとともに、本学の学風を直接体感していただきたいと存じます。
平成27年11月1日
大正大学学長 大塚伸夫