学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

仏教学専攻

【仏教学・梵文学】平成28年度 仏教学・梵文学新入生発表会

 大正大学大学院仏教学研究科には、各宗学とは別に仏教学・梵文学のコースがございます。今年度は博士課程に2名、修士課程に8名の新入生を迎えました。学部からの進学、修士から博士課程へのステップアップに加え、それまで社会人としてお仕事をしていた方が「仏教を勉強したい!」と思い立って、我が大学の門戸を叩いてくださるケースも少なくありません。
 そうした方も含め「新入生」として去る5月末日に、卒業論文・修士論文の成果や今後の研究方針についてご発表いただきました。

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 この日の発表者は10名。今回は発表しない在学生を中心に教室のセッティング、レジュメ配布・整理・増刷やタイムキーパーなどなど会を運営していきました。
 発表時間は修士が20分(発表10分、質疑10分)博士が30分(発表20分質疑10分)です。

 仏教学・梵文学をご担当の先生方に加え、研究室のOBでもあり、現在は大正大学内の綜合仏教研究所で研究員として日夜研究に取り組まれている先生たちにもご参加いただきました。先生方も皆ご専門は多少なりとも違っているので、学生たちの「これがやりたい」「こんなことを知りたい」といった漠然とした興味や方向性に対し、数々の助言やテキストのご紹介をいただきました。

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 修士課程の場合、研究対象の年代や国・言語により幅を持たせつつ、卒論の成果を活かして更に取り組みたい、という学生もあれば、それまでとは全く違うものに挑む学生もいます。
 たとえば大正大学仏教学科では学部の時に仏教漢文・サンスクリット語は必修科目として学ぶことになっています。同じく学部の授業として、上記以外のチベット語やパーリ語なども通年で開講しています。新たな言語の文字や文法の習得は一朝一夕では成らず、興味や意欲なしには難しいものですが決して損はしないので、新たなチャレンジもどんどんしていってほしいですね。

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 また、博士課程の新入生も2名おりますが、ドクターともなると、発表時間も質問時間も長いですし、レジュメの枚数も多く、資料などの付録も多いです。そして先生や先輩方の突っ込みも厳しいです。発表が済み、質疑の時間になると一次資料以外でもその選定の妥当性について指摘が入ったり、方向性に悩む学生にはインドも中国も日本も無くあらゆる知識や情報が飛び交います。このために仏教学・梵文学研究室では発表会で質疑の時間を十分にとれるように時間設定をしています。それでも先生たちは一回の質問で言いたいこと、教えたいことを言い切れないことがほとんどです。豊富な知識量と、学生の可能性を少しでも広げてあげたい教育者としての姿勢というものがそこには現れているのでしょう。そんなこんなで時間超過を免れないというのがツラいところです、、、

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 多少時間は押しましたが、無事に10人の発表が終わりました。いきなりあれもこれも読んでみなさい、とおすすめされ、最初は慣れない学生もいるでしょう。修士の1年目は単位も取りながら研究の方向性を固めていく段階ですからそこまで余裕があるわけでもなく、、、修士2年はというと修論の執筆に向け、より忙しく、徹底的にその分野に入り込むことになるため、授業の単位は1年目であらかた取得してしまわねばなりません。その上、授業への参加度も学部より求められるため、訳文などノートの作成や発言、輪読での積極的な発表等々が個人に対する評価にもなり、また自分自身の力となっていきます。

 博士課程の学生は数年後に課程博士論文を執筆することを念頭に、それまで自身が取り組んできた研究により幅を持たせ、裾野を広げ、論文を複数書き、しかるべき研究会で発表し、学会誌に寄稿などをしていく必要があります。またこうした世界で論文を発表していくということは、自らの論に責任を持つことにほかなりません。

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 そして来月は修士論文提出予定者による中間報告会を予定しています!みんな、がんばっていきましょう。
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