学部・大学院

「学び」と「実践」を通じた人材育成

臨床心理学専攻

新任教員紹介2 田附あえか先生

2022年度の臨床心理学科は、新たに3名の教員を迎えることとなりました。今回はその第2回として、田附あえか先生をご紹介します。
 田附先生の専門は、「家族心理学」そして「児童福祉領域の心理支援」です。

[田附先生による自己紹介]

 好きな曲はback numberの「水平線」です。

  透き通るほど淡い夜に あなたの夢がひとつ叶って
  歓声と拍手の中に 誰かの悲鳴が隠れている
  耐える理由を探しながら いくつも答えを抱えながら悩んで
  あなたは自分を知るでしょう

 この楽曲は、コロナ禍でインターハイ開催が断念された中で、高校生にむけて作られそうです。そして、私が専門とする、家族療法が礎とする家族システム論の世界観をよく現していると思っています。

  水平線が光る朝に あなたの希望が崩れ落ちて
  風に飛ばされる欠片に 誰かが綺麗と呟いてる
  悲しい声で歌いながら いつしか海に流れ着いて 光って
  あなたはそれを見るでしょう

 光と影が入れ替わりながら、みんなにやわらかな光があたり、自分の思いを語り、聞き取られ,それぞれの人間的事情が理解されることをめざすのが、私の考える家族療法の場です。特に、陽の目を見ないところでみんなのために力を尽くしている大人が,子どもが,ほんの少しでも報われることを大事にします。家族内だけでなく、学校や会社や地域など、多くの人が生きる場で活かせる考え方です。

 多様な考えを聞くこと、思ってもみない、相入れない考えに想いを寄せることは、痛みも伴います。でも、自分を知ることができます。家族療法はそんな学問だと思っています。

[高校生におすすめの本]
 とても有名な本ですが、梨木香歩「西の魔女が死んだ」(新潮社)はぜひ一度お読み下さい。傷ついたり疲れたりした時、当たり前の生活が続くこと、当たり前の時間がちゃんと流れること、自然の中で育つことがどれだけ大切かを教えてくれます。そんな中で、魔女修行の要である「自分で決めること」ができる自分を見つけることは、私が考える心理臨床のあり方にとてもよく似ています。ぜひご一読下さい。

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