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宗教学専攻

【震災と宗教】第6回定期研究会

 5月16日(木)午後6時より大正大学宗教学研究室で、2013年度1回目となる「震災と宗教」研究会の第6回定期研究会が行われました。今回は、本年度より大正大学に准教授として赴任された山内明美先生による「《東北》というトポス ―〈稲作ナショナリズム〉をめぐる覇権と空間形成―」と題した研究報告がありました。

 山内先生は宮城県南三陸町の農家のお生まれです。自分の研究テーマを考える際に、とある先生からの「自分の内側を掘りなさい」という言葉によって、自分の出自にかかわる〈東北〉と〈稲作〉いうことをテーマにして、研究されてきました。また、大震災後は山内先生の師匠となる小熊英二先生(慶應義塾大学教授)らとともに、震災にかかわる研究活動を盛んに行われてきました。
 山内先生の発表は、「本来熱帯・亜熱帯の作物である稲が、温暖とはいえない東北地方にもたらされて、やがて東北地方は穀倉地帯として人々に記憶されるようになった。これはなぜなのだろうか」という大きな問題にかんして、さまざまな文献、先行研究を駆使しながら検討していくものでした。米騒動、植民地獲得、敗戦、高度経済成長など、誰もが知る日本近現代史における大きな荒波の中で、〈東北〉と〈稲作〉の関係がどのように切り結ばれてきたのかを明らかにするものでした。
 発表に対しては多くの質問が出されて、あっという間に2時間が過ぎました。また、今回の研究会にも教員・院生だけでなく、学部生も参加し、議論に参加してくれました。

 次回の研究会は、5月30日(木)に福島大学助教の佐藤彰彦先生をお招きして行われる予定です。

(文責・星野壮)

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質問に答える山内先生

 

(この記事は、大正大学宗教学会のホームページの内容を掲載しております)

大正大学宗教学会HP http://www.taisho-shukyogakkai.net/

 
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