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「学び」と「実践」を通じた人材育成

宗教学専攻

日本いのちの教育学会第16回研究大会に参加しました

 3月7日(土)、本学10号館にて、日本いのちの教育学会第16回研究大会が開催されました。大正大学宗教学会からは、弓山達也先生(大会長)と齋藤知明先生とが、加えて、来年度宗教学専攻修士課程への進学予定者2名が参加しました。今回の研究大会は、会長講演・教育講演・特別講演・ラウンドテーブルセッション(研究発表・実践発表などの分科会)・クロージングセッション(全体会)の構成で行われました。演者と演題は、http://inochinokyouiku.wix.com/jalde#!projects/c21kz を参照してください。

 近藤卓先生の会長講演では、「共有体験」によって、「基本的自尊感情」を育むことが子どもたちにとって大切であることを話されました。また心的外傷後成長(PTG:Posttraumatic Growth)についての言及もありました。

 三原聡子先生の教育講演では、ネットゲームに依存する若者の現状と治療の仕方について話されました。WHOによる診断基準である「ICD-11」に、アルコール依存やギャンブル依存と同様に、ネット依存も組みこまれるよう働きかけを行っているそうです。

 アルフォンス・デーケン先生による特別講演では、個別的な死のあり方を各個人でデザインすることが、いのちの教育に繋がることを指し示されました。ホスピスの重要性や中学と高校とで毎年1日「死を考える日」を作ることの提案などがありました。

 ラウンドテーブルセッション・クロージングセッションでは、各先生が実践されている現場の話がありました。実践されているからこその力強い言葉で、各先生が語られていたことがとても印象的でした。

 

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学会の様子

 学会の研究大会と聞くと、畏れ多い感じがして緊張するかもしれませんが、日本いのちの教育学会は、とても柔らかい雰囲気で行われていました。柔らかい雰囲気だけではなく、これからの躍動を秘めた力強さも感じました。ですので、学部生の方でも、とても参加しやすい学会だと思います。

 また教員の方や臨床心理士、精神科医と、教育現場や医療現場や心理臨床場面で活躍されている方々が多く参加されている学会です。教育人間学部や臨床心理専攻の学部生が参加すると、現場の意見を聞くことができる貴重な機会だと思います。宗教学を学ぶものにとっても、宗教学の周辺部を分かりやすい言葉によって理解できる機会になり、今後の自分の研究に対して多くの刺激を得ることができました。

 

(文責・宮澤寛幸)

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