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宗教学専攻

【宗教学専攻】第194回駒沢宗教学研究会に参加しました

 3月30日(水)、オンラインにて第194回駒沢宗教学研究会・関東地区修士論文発表会が開催されました。本学からは、2021年度に修士論文を提出した柳澤最一さんが、「明治維新と日光山輪王寺―神仏判然令と保晃会の社寺保存活動―」というタイトルにて発表を行いました。

 柳澤さんは、日光山における明治維新期に実施された神仏分離政策以降の変遷の一端を明らかにすることを目的として、日光山の史蹟・名勝を保護するために設立された保晃会(ほこうかい)が、具体的にどのような役割を果たしたのか、主にナショナリズムとの関係に注目して検討しました。

 発表後、研究視点や分析方法、歴史的資料の扱い方に関する質問やコメントが寄せられ、質疑応答を通して、明治期の文化材保護の状況や、他地域の事例を含めて研究することで、より広がりを持った研究になるのではないかなど、今後の課題や研究の進め方が提示されました。

 また、本学の他にも、6大学(東京大学、神奈川大学、國學院大學、慶應義塾大學、筑波大学、駒澤大学)から発表がありました。各タイトルは以下の通りです。
「フランスにおける禅の受容と変容―弟子丸泰仙を中心として―」
「日本におけるタイ上座部仏教の瞑想と実践―宗教法人タイ国タンマガーイ寺院東京本院を中心に-」
「現代日本都市部における「散骨葬」と葬儀観念の変容―日中におけるジェンダーの考察を手がかりに―」
「移動と「他者」との関係構築から見るトランスナショナル実践―日本における亡命チベット人の事例から―」
「親鸞の「無碍の一道」」
「醍醐寺蔵「焔摩天」の研究」

 本研究会は、年に一度、宗教に関する研究を行う首都圏の大学院関係者が集まり、各校から修士論文を提出した学生が1名ずつ発表するという主旨のものです。今回は、宗教学プロパーの発表以外に、文化人類学、日本思想史、美術史の立場から宗教を対象化した発表があり、バラエティに富んだ議論が展開されました。
 コロナ禍での調査や研究には多くの困難がありますが、本研究会のように発表や議論の場があることは、修士の学生にとって励みになるのではないでしょうか。
 大学院進学を考えている方は、この駒沢宗教学研究会での発表を目指して、ぜひ本研究室で共に研究・論文執筆に励んでみませんか?

                                      (文責:髙田彩)

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