学部・大学院FACULTY TAISHO
社会福祉学科
国家試験に向けて学習中。
大正大学には、社会福祉士国家試験対策の授業、通称「特講」があります。2年生から3年間、学科で学習する様々な科目を、国家試験基準で横断的に学びます。
学生たちは、教員から教わったことは忘れても他の学生から教わるとなぜか忘れないし、他の学生に教えると自分の理解が深まります。だから、特講の授業はグループ学習が中心です。テストも個人テストの前にグループで1つのテストを受けます。学生同士の知恵を集めれば「三人寄れば文殊の知恵」で、大抵の問題は解決しますのでテストは満点が多くなります。それでも、モヤモヤが残った時には担当教員が解説をします。そして、それをまたグループで説明し合います。
特講Ⅲでは授業後に、個々人が教員とのやり取りカード(シャトルカードといいます。感想、質問、学習の振り返り、日記替わりなど何を書いても良いことになっています)を書きますが、それをみると、仲間との学修を楽しみながら学びを深めている様子が分かります。少し紹介しましょう。
・4月10日 Xさん「グループでの答合わせをしてみて、説明がなんとなくでもできるところと全くできないほぼ勘で回答したところが明白になったので、自分に足りない知識がどこか分かったと思います。」
・5月8日 Yさん「グループテストがだんだん一発で解けないものが増えてきて、本当は一発で解けた方が良いとは思うのですが、できなくて皆で???となりながら悩んでいるのが楽しい?面白い?です。」
・5月24日Zさん「今まで社会的手抜きが働いていたのかな…。今日は人数も少ないし、ちょっとちゃんとやらなきゃ!と思って、ぱっちり起きてやれました。」
・5月31日Pさん「ジニ係数の分らなかった部分は、グループの人たちと話すことで解決できました。一つでも分からない部分があると必ず止まって一緒に考えてくれる良いグループだなと改めて思いました。」
・6月19日Qさん「班で出てくる「例えば~だったら」の話があることで、理解が深まるように感じました。」
こうしたグループ学修は、各自が予習して来ることが前提です。
予習してこない学生は「フリーライダー」として、仲間から厳しい視線を受けることもあります。(ソーシャルワーカーの卵たちですから一方的に糾弾するだけではありません。
「非審判的態度で臨みます。なぜ宿題をやれないのか一緒に考えます」というシャトルカードもありました。)
どの学生も完璧に準備はできないけれど、でも、それぞれに最善を尽くしています。
それぞれが最善を尽くした予習の上に、グループ学修が活きてきます。
大正大学のソーシャルワーカーの卵たちは、今日も、それぞれに最善を尽くしてグループで学んでいます。
(文責:田幡)