学部・大学院FACULTY TAISHO
比較文化専攻
哲学者ウィトゲンシュタインが100年前にノルウェーのソグネフィヨルドの最奥部の山中に建てた「小屋」の跡を訪れて・・・ (3: 小屋の跡まで)
はじめに
今回は、小屋の跡にたどり着くまでの道のりです。YouTube の「ウィトゲンシュタインのノルウェー(15分版)」を見ていただくと、さらに臨場感があると思います。今回は、動画の補足のような感じなので、簡単な説明になります。次回はだいぶ長くなると思います。
現地時刻で、3月4日の11時20分ころ、ショルデンの中心部から歩き始めました。小屋跡には翌日行く予定でしたが、天候のことも考え、この日に行くことになりました。昼食も小さなバナナ2本だけで済ませました。
こういう景色を見ながらの歩きです。しだいに小屋跡に近づいている気持ちは、多少の緊張感をともなった心地よいものでした。一歩一歩と近づくのがいいですね。
途中にある「案内板」です。ノルウェー語とドイツ語と英語で書かれています。内容は簡単で、ウィトゲンシュタインの名前や代表作などについて触れられています。 三角屋根の下側に、ウィトゲンシュタインの小屋が彫りこまれています。装飾ですが、今から訪れる小屋跡を示唆しています。
この農場/牧場を通って山道に向かいます。農場には家畜(羊か山羊)の糞がけっこう落ちており、雨が降れば水溜りも至るところにできます。私たちが行ったときにも、けっこう小さな水溜りがありました。動画で私がいつも下を向いて歩いているのは、糞と水溜りを避けるためです。
今では親切に、「ウィトゲンシュタインの小屋跡は左側へ」という標識が立っています。ここから、山道に入ります。ところどころに、「赤丸」の目印がありますし、道が何本もあるというわけではありませんから、道に迷うことはないかもしれません。しかし、山歩きに不慣れな人は、一人だと心細いでしょうね…。
やっと、小屋跡に着きました!
おわりに
次回は、小屋跡の様子と、そこからの眺望と、謎の2つの建造物についてです。
アップは、7月1日です。お楽しみに!
星川啓慈(比較文化専攻長)
【付記】
写真はすべて渡辺隆明氏(大正大学研究生)によるものである。